2026年版・3-2

財務・会計・税務の一問一答

秘書検定2級「一般知識」から、財務・会計・税務に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-2

貸借対照表(B/S)の「資産の部」は、さらに「流動資産」と何に分けられるか。

  • 建物や土地など、1年を超えて長期的に保有・使用し続ける固定資産
  • 将来の費用を前払いした際に、一時的に計上されていく繰延資産のこと
  • 現金や預金など、支払いにすぐにでも充てることができる現金資産
  • 銀行からの借入金や買掛金など、会社が返済の義務を負っている負債
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正解 建物や土地など、1年を超えて長期的に保有・使用し続ける固定資産
解説
貸借対照表(バランスシート)において、資産は「1年以内に現金化できるか」という基準(1年基準)で分類されます。1年以内に現金化できるものが「流動資産」、建物や機械、土地のように長期間使用するものが「固定資産」です。会社の財政状態を把握するための基礎知識です。

他の選択肢が不適切な理由
繰延資産は、支出した効果が先の年まで及ぶ場合に例外的に計上されるもので、資産を大きく二つに分ける際の区分ではありません。現金や預金は、一年以内に支払いへ充てられるものとして短い方の区分に含まれ、これと並べて対にするものではありません。銀行からの借入金や買掛金は返す義務を表すものですから、資産の側ではなく反対側に並ぶ項目です。
問23-2

損益計算書(P/L)で、売上高から売上原価を引いた利益を何というか。

  • 売上高から仕入原価のみを差し引いた、大まかな儲けである売上総利益
  • 売上総利益から販管費を差し引いていった、本業の儲けである営業利益
  • 本業以外の収益や費用まで加味した、平常時の実力を示す経常利益
  • 税金など全ての費用や特別損失を差し引き、最終的に残る当期純利益
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正解 売上高から仕入原価のみを差し引いた、大まかな儲けである売上総利益
解説
損益計算書には5つの利益があります。その第一段階が、売上から直接の原価(仕入値)を引いた「売上総利益(いわゆる粗利)」です。ここから社員の給料や家賃などの経費(販管費)を引くと、本業の儲けである「営業利益」が算出されます。各利益の違いは頻出です。

他の選択肢が不適切な理由
営業利益は、原価を引いた後にさらに給料や家賃などの経費を差し引いて求めるもので、一段階後ろの数字です。経常利益は、そこに利息の受け払いなど本業以外の損益を加減したもので、さらに後ろに来ます。最後に残る利益は、臨時の損益や税金まで差し引いた数字です。これらは順に並んでおり、どの段階までを差し引いたかによって呼び名が変わります。
問33-2

減価償却(げんかしょうきゃく)とはどのような会計処理か。

  • 固定資産の購入費を、その年の費用にせず耐用年数にわたり分割して計上する処理
  • 経年劣化によって落ちた建物の資産価値を、市場価格に合わせて再評価する処理
  • 銀行からの借入金を、毎年の利益を使いながら少しずつ計画的に減らしていく処理
  • 手元の現金を増やすために、不要になった資産をすべて売却し現金化していく処理
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正解 固定資産の購入費を、その年の費用にせず耐用年数にわたり分割して計上する処理
解説
例えば100万円のパソコン(耐用年数4年)を買った際、買った年に一括で100万円の費用にすると、翌年以降も使っているのに費用が発生しない不自然な状態になります。これを防ぐため、使用期間に応じて毎年25万円ずつ費用として計上していく仕組みが減価償却です。「現金の支出」と「費用の発生」のタイミングがズレる点が重要です。

他の選択肢が不適切な理由
市場での値段に合わせて評価をし直す処理は別の取り扱いであり、買った金額を使用する年数に割り振るという考え方とは異なります。借入金を毎年少しずつ返していくのは資金の返済であって、資産を費用に振り替える処理ではありません。不要な資産を売って現金に換えるのは資産の処分であり、使い続けている資産の値打ちを年ごとに費用として計上する処理とは別のことです。
問43-2

源泉徴収とは誰が税金を納める仕組みか。

  • 給与支払者(会社)が従業員の給与から天引きし、本人に代わって国に納める制度
  • 従業員本人が自らの手で年間の所得を計算し、税務署へ自分で出向いて納付する制度
  • 税務署の職員が定期的に会社を訪問して、直接現金で税金を徴収していく制度
  • 一定の年収以下である場合は、税金を一切払わなくてよいとされる免税制度
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正解 給与支払者(会社)が従業員の給与から天引きし、本人に代わって国に納める制度
解説
国が効率的に所得税を徴収するためのシステムです。会社(給与支払者)が従業員の毎月の給与からあらかじめ税金を差し引き、国に納めます。これにより、従業員は自分で申告する手間が省け、国は税金の取りっぱぐれを防ぐことができます。

他の選択肢が不適切な理由
本人が自ら計算して税務署へ納めるのは、給与以外の所得がある人などが行う別の手続きであり、この仕組みは会社が代わって納める点に特徴があります。職員が会社を訪ねて現金で集めて回るという方法は行われておらず、納付は金融機関などを通じて行われます。一定の年収以下なら税を払わなくてよいという説明も、課税されるかどうかの話であって、誰が納めるかという仕組みの説明にはなっていません。
問53-2

年末調整とは何をする手続きか。

  • 1年間の正確な所得税額を再計算し、毎月の源泉徴収額との過不足分を精算すること
  • 来年度の住民税の額を決定するため、自治体に社員の給与データを提出すること
  • 忘年会や新年会の予算をあらかじめ確定させ、参加者の会費を調整して徴収すること
  • 来年度における個人の目標年収をまず設定し、社長と直接給与の交渉を行うこと
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正解 1年間の正確な所得税額を再計算し、毎月の源泉徴収額との過不足分を精算すること
解説
毎月の給与から引かれている源泉徴収はあくまで「概算」です。年末に、1年間の総年収と、生命保険料控除などの個人的な事情を反映させて「正しい税額」を出し直します。多く払いすぎていた場合は還付金として12月の給与で戻り、足りない場合は追加で徴収されます。サラリーマンにおける確定申告の代わりです。

他の選択肢が不適切な理由
自治体へ給与の資料を出すのは、住民の税額を決めるための別の手続きであり、その年の所得税を精算する作業とは目的が異なります。忘年会や新年会の会費を調整するというのは言葉の響きから連想したにすぎず、税とは何の関わりもありません。翌年の年収を決める交渉も、給与の額そのものを話し合うことであって、すでに差し引かれた税額の過不足を直す手続きではありません。
問63-2

手形の「不渡り(ふわたり)」を半年間に2回出すと、事実上どうなるか。

  • 銀行取引停止処分となり、当座預金が使えなくなり事実上の倒産状態になる
  • 取引銀行の担当者から厳重に注意を受けるだけで、取引自体は継続できる
  • 国から罰金刑を科せられるが、銀行との取引はペナルティなしで続けられる
  • 手形の発行だけができなくなるだけで、現金の取引には一切影響が出ない
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正解 銀行取引停止処分となり、当座預金が使えなくなり事実上の倒産状態になる
解説
手形は「将来の支払いの約束」です。期日に口座にお金がなく支払えなくなるのが不渡りです。半年以内に2回不渡りを出すと、2年間すべての銀行と当座取引や貸出取引ができなくなります。資金調達や決済が不可能になるため、企業の社会的信用は失墜し、即座に倒産に追い込まれる非常に重い処分です。

他の選択肢が不適切な理由
担当者から注意を受けるだけで済むという説明では、支払いの約束が守られなかったという事実の重さが取引の相手に伝わらず、仕組みとして成り立ちません。国から罰金を科されるという理解も違い、これは刑罰ではなく銀行どうしの取り決めに基づく措置です。手形を出せなくなるだけだという説明も軽すぎ、実際には当座の口座が使えなくなるため、日々の決済そのものが止まります。
問73-2

ROE(自己資本利益率)が高い企業は、一般的にどう評価されるか。

  • 株主の資本をとても効率よく活用して高い利益を上げている優良企業
  • 借金への依存度が低く、倒産しにくい安全性が高いというだけの企業
  • 社員の給料を極端に低く抑えて、無理やり利益だけを出しているブラック企業
  • 税金対策を過剰に行っており、社会的な貢献度が低い問題のある企業
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正解 株主の資本をとても効率よく活用して高い利益を上げている優良企業
解説
ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 です。株主から預かったお金(自己資本)をどれだけ上手に使って利益を出したか(資本の効率性)を示す指標です。投資家が投資先を選ぶ際の重要な判断基準であり、この数値が高いほど「稼ぐ力が強い企業」と評価されます。

他の選択肢が不適切な理由
借入への依存が低く倒産しにくいという見方は、負債と自己資本の割合を見る別の指標が示すことであり、この数値の高さと安全性の高さは同じではありません。むしろ借入を増やすと数値が上がる面もあります。給料を抑えて無理に利益を出しているという断定も、税を避けているという断定も、この一つの数値だけから読み取れることではありません。
問83-2

交際費(接待交際費)として認められるのはどのような費用か。

  • 仕入先や得意先など、事業関係者への接待、供応、贈答などのために支出した費用
  • 社員たちの福利厚生を目的として、社内行事や慰安旅行のために支出していった費用
  • 政治家に対して裏側から有利な取り計らいを求めるために渡していた賄賂の費用
  • 社長や役員の家族が個人的に行った海外旅行の代金や、高級なレストランの費用
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正解 仕入先や得意先など、事業関係者への接待、供応、贈答などのために支出した費用
解説
事業に関係のある人との円滑な関係維持のための支出が対象です。ただし、法人税法上は全額が経費(損金)になるわけではなく、過度な接待を防ぐため一定の制限が設けられています。社長個人の私的な支出(家事費)や、社内だけの飲み会などは厳格に区別され、交際費としては認められません。

他の選択肢が不適切な理由
社内の行事や慰安旅行のための費用は、働く人のために使うものとして別の区分で扱われ、社外の相手をもてなす費用とは区別されます。有利な取り計らいを求めて渡す金銭は違法な行為であり、費用として認められないばかりか、会社と関係者の責任が問われます。役員や家族の私的な旅行や飲食の代金も、事業との関わりがないため、個人の支出として扱われます。
問93-2

キャッシュフロー計算書において、本業による現金の増減を示す区分はどれか。

  • 営業活動全体による収支を示す「営業活動によるキャッシュフロー」
  • 有価証券や設備の購入・売却を示す「投資活動のキャッシュフロー」
  • 銀行からの借入や返済を示す「財務活動によるキャッシュフロー」
  • 将来のトラブルに備え貯蓄している「予備資金のキャッシュフロー」
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正解 営業活動全体による収支を示す「営業活動によるキャッシュフロー」
解説
キャッシュフロー計算書には「営業」「投資」「財務」の3区分があります。「営業CF」がプラスであることは、本業でしっかりと現金を稼げている健全な証拠です。利益が出ていても営業CFが慢性的にマイナスの場合は、黒字倒産のリスクが高まっている可能性があります。

他の選択肢が不適切な理由
設備や有価証券を買ったり売ったりした際の出入りは、将来のために資金をどう使ったかを示す区分であり、日々の商いによる稼ぎとは分けて見ます。銀行からの借入や返済は、資金をどう集めて返したかを示す区分で、これも本業の稼ぎとは別に並べられます。予備の資金という区分はこの計算書には設けられておらず、三つに分けて見ることで稼ぐ力と資金の使い道を見分けます。
問103-2

消費税の「インボイス制度」における適格請求書発行事業者になるために必要なことはどれか。

  • 税務署へ登録申請を行い、専用の「登録番号」を取得すること
  • 消費税が免除される「免税事業者」になるための申請をすること
  • 手書きの請求書を廃止し、電子請求書システムを導入すること
  • 年間の売上高を1000万円以上にし、自動的に資格を得ること
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正解 税務署へ登録申請を行い、専用の「登録番号」を取得すること
解説
インボイス(適格請求書)を発行するためには、課税事業者となった上で税務署に申請し、登録番号を受ける必要があります。登録番号のない請求書では、受け取った側(取引先)が消費税の仕入税額控除を受けられなくなるため、ビジネス上の取引継続に直結する極めて重要な実務です。

※記述問題での出題注意:「インボイス制度」や「適格請求書」といった用語は、時事問題として書けるようにしておきましょう。

他の選択肢が不適切な理由
税を免除される立場になるための手続きは方向が逆で、この請求書を出せるようになるには、税を納める立場であることが前提になります。手書きをやめて電子の仕組みを入れることは、事務の進め方の工夫であって、登録の要件ではありません。売上が一定額を超えれば自動的に資格が得られるという説明も誤りで、必ず自ら申請して番号を受ける必要があります。

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