2026年版・2-1

秘書の機能と役割の一問一答

秘書検定2級「職務知識」から、秘書の機能と役割に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-1

秘書が上司の不在時に行う「留守あずかり」業務として、最も適切な記述はどれか。

  • 自分のルーチンワークだけに集中し、電話や来客は全て居留守を使う
  • 上司の席に座ってリラックスし、適度な休息を取って疲労を回復させる
  • 不在時の連絡や来客を適切に処理し、上司の帰社後の業務再開を整える
  • 上司の全権限を代行し、重要な契約や人事案件を独断で決裁してしまう
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正解 不在時の連絡や来客を適切に処理し、上司の帰社後の業務再開を整える
解説
留守あずかりの核心は、上司がいない間の「防波堤」となり、戻ってきた時の「滑走路」を作ることです。単に電話番をするだけでなく、用件を整理し、緊急度を判断し、資料を揃えておくことで、上司は帰社直後からトップスピードで業務を再開できます。

他の選択肢が不適切な理由
居留守や休息は職務怠慢です。権限の代行(独断決裁)は越権行為であり、会社に損害を与える可能性があります。
問22-1

秘書に求められる「イン・バスケット」能力とは何を指すか。

  • 未処理の案件に対し、重要度と緊急度から優先順位をつけて的確に処理する能力
  • オフィスの備品やゴミ箱の中身を、常にきれいに整理整頓しておくだけの清掃能力
  • シュレッダーを使わずに、不要な書類を素早く手で破いて捨てるだけの物理的能力
  • 社内便の封筒を、宛先ごとに素早く正確に仕分けていく手作業のスピード
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正解 未処理の案件に対し、重要度と緊急度から優先順位をつけて的確に処理する能力
解説
「イン・バスケット」とは、未決裁箱(in-basket)に溜まった大量の書類や案件を指します。これらを瞬時に判断し、「今すぐやる」「後でやる」「他人に任せる」に振り分けるシミュレーション訓練は、管理職や上級秘書の登用試験でも頻出です。

※記述問題での出題注意:「優先順位のつけ方」を問う記述では「重要度」と「緊急度」という2つのキーワードが必須です。

他の選択肢が不適切な理由
備品やごみ箱を整えるという説明は、箱という言葉を字義どおりに受け取ったもので、判断力を測るこの訓練とは関わりがありません。不要な書類を手で破く行為は、機密の文書であれば貼り合わせて復元される恐れがあり、速さを競う性質のものでもありません。社内便を仕分ける速さも、手を動かす作業の巧みさにとどまり、どの案件から手を付けるかを見極める力とはまったく別のものです。
問32-1

上司の代理として慶弔に行く際、持参すべきものはどれか。

  • 自分自身の所属と名前が書かれた、個人の名刺のみを持参する
  • お悔やみの場に名刺は不釣り合いであるため、何も持たずに訪問する
  • 上司の個人印鑑と、会社のゴム印を持参して芳名帳に押印する
  • 上司の名刺(右上に「弔」と記入)と、自分の名刺を持参する
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正解 上司の名刺(右上に「弔」と記入)と、自分の名刺を持参する
解説
代理出席の証明として、お悔やみの場では上司の名刺に「弔」と書き添えて受付に出します(弔事以外の代理では「代」と書きます)。さらに、実際に足を運んだのが誰か(秘書)を示すため、自分の名刺の右上にも「代」と書き添えて提出するのが完璧なマナーです。これにより、後日のお礼状の宛先などが明確になります。

他の選択肢が不適切な理由
個人の名刺だけでは誰の代理かわかりません。印鑑は不要です。
問42-1

定型業務(ルーチンワーク)と非定型業務の違いについて、正しい説明はどれか。

  • 定型業務は毎回手順が変わり続けるため、マニュアル化することが絶対に不可能である
  • 非定型業務は突発的な事象が多く、マニュアル通りにいかない臨機応変な判断を要する
  • 秘書の仕事は毎日同じことばかり繰り返すため、全てが定型業務で構成されている
  • 重要なのはマニュアルのある定型業務だけであり、非定型業務は無視してもよい
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正解 非定型業務は突発的な事象が多く、マニュアル通りにいかない臨機応変な判断を要する
解説
郵便物の仕分けなどは「定型業務」ですが、来客対応、クレーム処理、急な日程変更などはマニュアル通りにいかない「非定型業務」です。AI時代において秘書の価値は、この予測不能な非定型業務でいかに最適解を出せるか(状況対応能力)にかかっています。

他の選択肢が不適切な理由
手順が毎回変わって決まった形にできないという説明は、二つの区分が入れ替わっています。決まった手順で繰り返せるからこそ定型と呼びます。秘書の仕事がすべて決まりきったものだという見方は、急な来客や日程の変更といった日々起こる出来事を見落としています。決まった形のない仕事を無視してよいという考えは、判断を要する場面をすべて放置することであり、補佐の役目そのものが成り立たなくなります。
問52-1

上司の健康管理をサポートするために秘書が行うべきことはどれか。

  • 毎日オフィスで秘書自身が上司に直接マッサージを施し続け、疲労を回復させる
  • 嫌がる上司の口を無理やり開け、栄養剤やサプリメントを直接飲ませる
  • 上司の代わりに秘書がスポーツジムに通い、運動不足を解消させる
  • 人間ドックの日程を強制的に確保したり、過密スケジュールの見直しを提案する
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正解 人間ドックの日程を強制的に確保したり、過密スケジュールの見直しを提案する
解説
秘書は医師ではないため、直接的な医療行為や投薬はできません。しかし、多忙な上司が後回しにしがちな検診の時間を確保したり、休息時間が取れるよう移動時間を調整したりすることで、間接的に、しかし強力に健康を守ることができます。これを「タイムマネジメントによる健康管理」と言います。

他の選択肢が不適切な理由
秘書が直接体に触れて疲れをほぐすのは、職務の範囲を超えるうえ、上司との距離の取り方としても適切ではありません。嫌がる相手に栄養剤を飲ませるのは本人の意思を無視した行為で、体質に合わなければかえって健康を損ないます。代わりに運動をしても本人の体調は変わりません。いずれも、上司自身が健康のために時間を使えるよう環境を整えるという支え方から外れています。
問62-1

「特命事項」として上司から指示された仕事の特徴はどれか。

  • 誰に話しても全く問題のない、公開された一般情報に基づく事務作業である
  • 極秘扱いであり、通常の指揮系統を通さず、他言無用で迅速に遂行すべき案件である
  • 期限が特に設定されておらず、手が空いた時にいつでもやればよい暇つぶしの仕事である
  • 新入社員の教育用として、誰でも失敗なくできる簡単なルーチンワークである
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正解 極秘扱いであり、通常の指揮系統を通さず、他言無用で迅速に遂行すべき案件である
解説
「特命」とは、特定の人物(秘書など)に直接下される重要指令です。M&Aや人事異動、不祥事対応などがこれに当たり、情報が漏れれば会社の存亡に関わります。「墓場まで持っていく」覚悟での情報管理と、即座の実行力が求められます。

他の選択肢が不適切な理由
誰に話しても差し支えのない情報を扱うだけの仕事であれば、わざわざ特定の者を名指しして直接命じる必要がありません。期限がなく手が空いたときにやればよいという説明も、会社の重大事に関わる指示の性質とは相いれず、遅れれば判断の機会そのものを失います。新人の練習用という理解も逆で、途中で他の者に代わってもらえない性質だからこそ、経験のある者に直接託されます。
問72-1

上司のスケジュール管理で「バッファ」を設けるとはどういう意味か。

  • 予定の変更に対応できるよう、予定と予定の間に調整可能な余裕(予備時間)を持たせること
  • スケジュール帳の余白に、上司がリラックスできるようにと似顔絵やイラストを描くこと
  • 昼食や休憩の時間を完全に削除してしまい、限界まで会議やアポイントを詰め込むこと
  • 移動時間を物理的に短縮するために、常に走って移動するようにとスケジュールを組んでおくこと
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正解 予定の変更に対応できるよう、予定と予定の間に調整可能な余裕(予備時間)を持たせること
解説
前の会議が長引く、電車が遅れる、急な来客があるといった「不確定要素」は必ず発生します。予定の間に15分〜30分の空白(バッファ)を設けることで、ズレが生じても1日のスケジュール全体が崩壊するのを防ぐことができます。リスク管理の基本テクニックです。

他の選択肢が不適切な理由
予定表の余白に絵を描くという説明は、余白という言葉を紙の上の空白と取り違えたものです。休憩を削って限界まで詰め込むのは、遅れを吸収する余地をなくす行為であり、この考え方とは正反対にあたります。走って移動時間を縮めるという方法は、上司に無理を強いるうえ、乗り物の遅れや道の混雑といった自分では動かせない事情に対しては何の備えにもなりません。
問82-1

上司の机上整理における「クリアデスク」の真の目的はどれか。

  • 清掃スタッフが机を拭きやすくするため、物理的な障害物をなくすこと
  • 見た目をきれいに保つことで、風水的な運気を上げ、業績を向上させること
  • 情報漏洩や紛失・盗難を未然にしっかり防ぐための、情報セキュリティの確保
  • 机の上に何もない状態にして、上司が仕事をしていないように見せかけること
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正解 情報漏洩や紛失・盗難を未然にしっかり防ぐための、情報セキュリティの確保
解説
机の上に書類やUSBメモリを放置して離席・帰宅することは、泥棒や悪意ある者に情報を差し出しているのと同じです。クリアデスクポリシーとは、単なる整理整頓(5S)を超えた「防衛策」です。引き出しに施錠(クリアロッカー)して初めて、情報の安全が担保されます。

他の選択肢が不適切な理由
清掃をしやすくするためという理解では、退社時に書類をしまい、引き出しに施錠するところまで求められる理由を説明できません。運気を上げるためという説明は根拠がないうえ、守るべき対象が情報であるという要点を外しています。仕事をしていないように見せるためという考えは目的が逆で、この取り組みは机上に情報を残さないことで会社の資産と信用を守るためのものです。
問92-1

秘書が作成する「交際カード(人物カード)」に記録すべき情報はどれか。

  • その人の悪口や、根拠のない社内の黒い噂話などのゴシップ的な情報全般
  • 相手の銀行口座の暗証番号や、クレジットカードの番号などの金融情報
  • 秘書個人のその日の体調や、夕食のメニューなどといった日記的な記録
  • 面会日、相手の役職、好み、家族構成、前回盛り上がった話題の内容など
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正解 面会日、相手の役職、好み、家族構成、前回盛り上がった話題の内容など
解説
ビジネスは人間関係で動きます。「前回お会いした時はゴルフの話でしたね」と一言添えるだけで、相手との距離は劇的に縮まります。コーヒーの好み(砂糖の有無)やタブーの話題などをデータベース化し、上司が接遇の達人になれるよう黒子として情報を武器にします。

他の選択肢が不適切な理由
根拠のない噂を書き残すのは、当人の名誉を傷つけるうえ、外部に出れば会社の責任が問われます。相手の暗証番号やカード番号は、そもそも業務の中で受け取る性質のものではなく、控えを持つこと自体が重大な事故のもとになります。秘書自身の体調や食事の記録は、上司が来客に接する際の助けにならず、相手との関係を深めるという記録の目的から外れています。
問102-1

上司が役員会に出席する際、秘書が事前に確認すべきことはどれか。

  • 会議の議題、開始・終了時間、場所、持参すべき資料やデータの有無
  • 会議の休憩時間に出されるお菓子の銘柄と、コーヒーの温度の好み
  • 他の出席者が着てくるスーツの色や、ネクタイの柄などの傾向
  • 会議終了後に行われる、二次会のカラオケの予約状況と選曲のリスト
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正解 会議の議題、開始・終了時間、場所、持参すべき資料やデータの有無
解説
役員会は会社の最高意思決定機関です。資料を忘れたり時間を間違えたりすることは許されません。「持参資料の部数は足りているか」「直前の議題変更はないか」まで踏み込んで確認し、上司を万全の状態で送り出すのが秘書の責務です。

他の選択肢が不適切な理由
休憩の際の菓子や飲み物の好みは、あらかじめ確かめておく事柄としては細かすぎ、会議そのものの成否には関わりません。他の出席者の服装の傾向を調べても、議事の準備には何も役立ちません。会議の後の集まりの手配は公式の準備とは別の事柄であり、これを先にして肝心の資料や時刻の確認が漏れれば、上司は席上で答えに窮することになります。

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